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2013 年度 実施状況報告書

軟骨細胞外環境の再構築を誘導するコラーゲン分解物の探索

研究課題

研究課題/領域番号 25861338
研究種目

若手研究(B)

研究機関城西大学

研究代表者

中谷 祥恵  城西大学, 薬学部, 助手 (20453425)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードコラーゲン / 軟骨 / 老化 / 変形性関節症 / プロリルヒドロキシプロリン / ヒドロキシプロリルグリシン / コラーゲン加水分解物
研究概要

平成25年度は関節軟骨の維持に寄与するコラーゲン分解物のスクリーニングを行った。その結果、軟骨細胞の増殖を促進させるペプチドをスクリーニングした結果、ロイシルヒドロキシプロリンが軟骨細胞の増殖を促進させた。また、増殖には影響を与えず石灰化を抑制するペプチドとしてプロリルヒドロキシプロリンを見出した。一方、内軟骨性骨化を促進させるペプチドとしてアラニルヒドロキシプロリン、ロイシルヒドロキシプロリン、ヒドロキシプロリルグリシンを見出した。さらに、プロリルヒドロキシプロリンとヒドロキシプロリルグリシンは軟骨細胞外基質のグリコサミノグリカン産生を促進させることも明らかにした。
プロリルヒドロキシプロリンおよびヒドロキシプロリルグリシンの軟骨細胞に対する作用メカニズムを明らかにするために、内軟骨性骨化のモデル細胞であるATDC5を用いてDNAマイクロアレイ解析を行った。増殖軟骨細胞、成熟軟骨細胞、肥大化軟骨細胞にコラーゲン加水分解物、プロリルヒドロキシプロリンおよびヒドロキシプロリルグリシンを各々添加した際のトランスクリプトーム解析を行った結果、通常培地で培養した培地では肥大化するにつれてmRNA発現レベルが増加する遺伝子であるProtein Kinase C zetaがこれらペプチドの添加で抑制されることを見出した。
Protein Kinase C zetaは変形性関節症の関節軟骨で発現が増加することが報告されているタンパク質である。平成26年度はプロリルヒドロキシプロリンおよびヒドロキシプロリルグリシンがProtein Kinase C zetaの発現を抑制できるかを別の手法等を用いて検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画で記した平成25年度の実験計画である『関節軟骨の維持に寄与するコラーゲンコラーゲン分解物のスクリーニング』はほぼ実施完了した。また25年度の二番目の目的である『軟骨細胞の増殖および成熟を促進させるペプチドの標的遺伝子の遺伝子の探索』ではDNAマイクロアレイ解析を行い、ターゲット候補を見出すことができた。
したがって、当初の計画に基づき順調に研究が進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

平成26年度は当初の計画通りに実施する予定である。

次年度の研究費の使用計画

昨年度は所属期間のDNAマイクロアレイ解析ソフトを利用することができたため、予定よりも使用した金額が少なかった。本年度はアレイ解析ソフトのライセンス料や阻害剤などの購入が必要となるため、実験のための予算が必要である。
昨年度はDNAマイクロアレイ実験を行い、軟骨維持に関与する遺伝子のスクリーニングを実施した。本年度は標的遺伝子を確定するために解析支援ソフトのライセンスを購入し解析を始める。また、標的とするシグナル伝達系の阻害剤や抗体を購入するために申請した費用が発生する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Identification of the cartilage maintenance gene induced by supplementation of glucosamine or collagen hydrolysate.2013

    • 著者名/発表者名
      S. Nakatani, K. Kobata, H. Nakajima, Y. Kimira, H. Mano, F. Sugihara, M. Wada
    • 学会等名
      10th Asia Pacific Chitin & Chitosan Symposium
    • 発表場所
      Yonago Tottori pref.
    • 年月日
      20131004-20131008
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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