研究実績の概要 |
研究課題のCine-MRIを用いて肩関節疾患の動態解析を実施。その結果肩関節障害である肩峰下インピンジメント症候群では正常群よりも肩関節回旋角度が狭く、特に外旋制限が認められた症例では臨床症状が有意に悪い事がわかった。(見目智紀,ほか 肩峰下インピンジメント症候群患者と健常者の肩関節回旋動作の比較 Cine-MRIによる評価. 肩関節. 39(3), 769-772, 2015)また、この手法は正常肩関節の動態解析にも有用と考えられたため肩関節回旋動作中の上腕骨頭中心の変位について計測を行い、過去に報告された死体を用いた研究と同様の骨頭の変位を起こす事が示された。(中脇充章, 見目智紀ほか. Cine-MRIを用いた肩回旋時における上腕骨頭の変位の検討. 肩関節. 39(2), 383-387, 2015.) また、関節内の組織である関節唇損傷の修復不良が肩関節脱臼後に反復性肩関節脱臼に移行するか否か重要な点と考えられている。関節唇の関節内動態もCine-MRIにて解析を行い、上腕骨頭内旋位でも3割が関節唇の整復位が保たれている可能性が示唆された。(宮島玄陽, 見目智紀, ほか. Cine-MRIによる肩関節前方不安定症の関節唇の動作解析肩関節. 39(3), 619-622, 2015) 上記3本の日本語論文はいずれも症例数を増やして現在英語論文を作成中である。
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