腱板機能訓練として用いられる肩関節外転0度での内外旋運動をMRIを用いた動的撮影によって撮像し、その動態と臨床症状について評価した。健常例において自動運動、他動運動の間に可動域の有意差は認められず、全例関節適合性は保たれていた。しかし、肩インピンジメント患者と健常者の比較した結果、肩インピンジメント患者の可動域は有意に制限され、6%に関節適合性不良が認められた。また、外旋方向への制限がある症例は無い症例よりも有意に臨床症状が悪かった。夜間痛の有無によって患者の比較した結果、夜間痛有り群が無し群よりも有意に回旋制限が認められた。肩関節回旋制限は肩関節機能の障害と関連していると考えられた。
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