研究課題
破骨細胞は造血前駆細胞の骨髄腔から末梢血中への動員に必須であることが報告されていたが、我々は破骨細胞の活性は造血前駆細胞の末梢への動員には必須でないことを見出している。このことは、現在盛んに行われている破骨細胞抑制系の薬剤による骨粗鬆症治療によって、出血や感染等の必要時に造血前駆細胞が末梢へ動員されることは妨げられないことを意味する。そこで、破骨細胞を抑制する分子機構の解明を目指すこととした。我々はすでに閉経後骨粗鬆症の発症を規定する必須の分子としてhypoxia inducible factor 1 alpha (HIF1α)を同定していることから、すでに臨床で破骨細胞抑制薬として投与されている薬剤の中にHIF1αを抑制する薬剤がないかを検索し、ED71にその活性があることを見出した。また、Interleukin-1 receptor-associated kinase-4 (IRAK4)は炎症や感染等での破骨細胞の活性化に寄与するものの、生理的な破骨細胞の分化には貢献しないことを見出した。さらに、骨肉腫の発生にはマクロファージ由来のtumor necrosis factor alpha (TNFα)もしくはIL-1が必須の役割を担うことを見出した。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 謝辞記載あり 1件)
J Bone Miner Metab.
巻: 33 ページ: 135-141
10.1007/s00774-014-0575-9
Biochem Biophys Res Commun.
巻: 457 ページ: 451-456
10.1016/j.bbrc.2015.01.012
Oncogene
巻: 33 ページ: 4236-4241
10.1038/onc.2013.545
PLoS One
巻: 9 ページ: e111845
10.1371/journal.pone.0111845
J Biol Chem.
巻: 290 ページ: 716-726
10.1074/jbc.M114.568360