研究概要 |
喘息モルモットの作成と in vitro および in vivo 試験, 肺胞洗浄液による検討 初年度は, 喘息モルモットを作成して, 喘息発作時の吸入麻酔薬セボフルラン, プロポフォール・ミダゾラムの影響を in vitro で観察した。 ①喘息モルモットの作成と発作の誘発 オバラミン(2×0.5mg/ml)を1週の間隔をあけて腹腔内に投与し,2週間後にオバラミンを吸入し発作を誘発した。2度に分けた腹腔内投与によって, 発作の誘発の成功率がほぼ100%にまで上昇していた。②張力の測定 モルモットから気管・肺組織を摘出後気管組織を単離した。気管リング標本に張力トランスデューサを取り付け,カルバコールにより収縮を得た後,吸入麻酔薬セボフルラン, プロポフォールまたはミダゾラムを曝露した。それぞれの麻酔薬の喘息モデルにおける in vitro での有用性は, セボフルラン>プロポフォール=ミダゾラムであった。 ③気管支肺胞洗浄液の細胞数と細胞分画測定 気道の総細胞数, 好中球, 好酸球を顕微鏡下でカウントした。吸入麻酔薬セボフルラン, プロポフォールまたはミダゾラムを曝露後の細胞数は予備実験とは、異なりほぼ同数であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
レミフェンタニル投与有無に喘息モデルにおける, セボフルラン, プロポフォール, ミダゾラムの直接的・間接的気道収縮抑制効果, および抗炎症効果を検討する予定であったが、現状ではレミフェンタニル投与無における検討分しか進捗していない。
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今後の研究の推進方策 |
上記達成した研究を引き続き レミフェンタニル投与有として研究を行う。これらの知見からセボフルラン、ミダゾラムそして,プロポフォールの喘息また COPD 疾患モデルにおける in vitro, in vivo での気道収縮抑制効果の知見が集積されている。またCOPD モデルを作製する。レミマゾラムによる検討と, 至適静脈内麻酔法の検討 を行なう。
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