幼若動物における鎮静に対して、Cl-共輸送担体によるCl-排泄機構の変化およびそれに伴うGABA受容体の脱抑制が関与している。われわれは、Cl-共輸送担体の一つであるKCC2の選択的活性化薬剤であるCLP290を投与することにより、ミダゾラムによって引き起こされる鎮静が増強することをを行動学的に明らかにした。また組織学手法を用いて、CLP290によって大脳皮質感覚野の興奮が抑制されることを明らかにした。また生化学手法を用いて、CLP290がKCC2のリン酸化を介して機能を活性化することを明らかにした。
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