平成27年度までに施行した前向き試験により得られた遺伝子データおよび臨床データの解析を行なった。同意が得られた30名の患者からデータ収集を行なった時点で中間評価を目的としてデータ解析を行なった。解析の結果、心電図変化を確認できた症例が両群とも0であった。当初の予定では平成28年もデータ収集に当たる予定であったが、前向き試験を続行中止とした。平成26年度までに実施した前向き観察研究を続行し、再度遺伝子一塩基多型と心電図ST変化の関係を明らかにするためにデータ収集を行なった。最終的に74名の患者の4種の遺伝子について遺伝子一塩基多型を決定し、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩投与前後に観察される心電図ST変化の関係について解析を行った。しかし、いずれの遺伝子についても遺伝子一塩基多型と心電図ST変化の関係は明らかにならなかった。
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