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2013 年度 実施状況報告書

がん性腹水の進展におけるアクアポリンチャネルの関与と機能解析―新薬開発をめざして

研究課題

研究課題/領域番号 25861398
研究種目

若手研究(B)

研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

栗山 俊之  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (10405467)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード胃がん細胞 / アクアポリン / サブセット発現
研究概要

がん性腹膜炎を有するがん患者では難治性の腹水がしばしばみられる。この腹水貯留は、腹部膨満、さらに消化管運動障害、食物通過障害をきたし、がん患者の生活の質 (Quality Of Life, QOL) の著しい低下を招くことは周知である。がん性腹水の成因には低栄養・低アルブミン血症・リンパ管閉塞・腫瘍が産生するサイトカインなど多くの要因が考えられているが、その実態は不明である。
Agreらによって発見されたアクアポリン (Aquaporin, AQP) は、水分子のみを選択的に透過させ他のイオンや物質を透過させない水チャネル (water channel) である。近年、AQPがさまざまな疾患・病態において関連があることが明らかになっている。しかし、AQPとがん性腹水の関連については不明であるため、それを明らかにするために本研究に着手している。
今年度は、ラットに接種することで高頻度にがん性腹膜炎を惹起する胃がん細胞85As2細胞を研究協力者から入手し、継代培養をおこなって凍結保存した。また、対照とするためにMKN45細胞も入手し、継体培養をおこなって凍結保存した。
各細胞株でどのAQP subset が発現しているかを確認するために、Western blotting 法を用いてAQP subset のタンパク発現を確認する準備と、これらの結果の妥当性を検証するために、発現が確認されたAQP subset のmRNA発現量を real-time PCRを用いて定量をおこなう準備をおこなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

real-time PCR を施行するにあたって、プライマーの入手と機器のセットアップが滞っている状況である。

今後の研究の推進方策

各胃がん細胞株で発現しているAQPのサブセットを確認し、各胃がん細胞を用いてがん性腹膜炎モデルを作成する。腹水貯留パターンとAQP発現の関連を解析し、アンタゴニストを用いた実験もおこない、腹水治療につながる基礎データを蓄積する。

次年度の研究費の使用計画

本年度実施する予定であった、AQP定量・定性実験が遅れているため。
Western blotをおこなうため抗体・試薬を入手するとともに、real time PCRをおこなうためにプライマーを作成し試薬を入手する。

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公開日: 2015-05-28  

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