アンドロゲン遮断療法(ADT)は破骨細胞のRANKシグナル亢進で骨密度を減少させる。また、Osteoprotegerin(OPG)によるRANKシグナル抑制は前立腺癌の骨関連事象発生を抑制する。しかしADTが去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)の骨転移発生を促進する可能性は、研究がなかった。マウス去勢により、破骨細胞数増加に伴い新たな骨転移の発症が促進され、OPG投与で抑制された。マウス去勢による骨転移促進は、RANKシグナル亢進によると考えられる。現在の癌診療における破骨細胞抑制療法は骨転移発症後に行われるが、ADT開始時からの破骨細胞抑制療法が骨転移発症予防に有効である可能性が示唆された。
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