去勢抵抗性前立腺癌におけるスタチンの治療薬としての可能性及びスタチンへの併用薬の有無をアンドロゲン合成酵素との関係を中心に探索した。実験にはPC-3細胞を用い、結果として、スタチン投与によりアンドロゲン産生経路の酵素ではAKR1C3の顕著な発現上昇し、AKR1C3をsiRNAでノックダウンし、スタチンを投与したところ、さらなる細胞増殖効果及び遊走能抑制効果を認めた。同様に、AKR1C3の阻害作用を持つmeclofenamic acidをスタチンに併用したところ、同様の効果を認めた。以上より、スタチンとNSAIDsの併用で、去勢抵抗性前立腺癌に対してより抗腫瘍効果の得られる可能性が示唆された。
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