1.H26年度は前年に引き続き、ヒト膀胱上皮サンプルを用いて、正常群と間質性膀胱炎患者群におけるTRPチャネルの発現量の測定を行った。TRPC1~6チャネル、TRPV4チャネルのmRNA測定を定量RT-PCR法にて施行した。間質性膀胱炎サンプル数が少なくもう少し検討が必要である。 2.実験動物(マウス)においては、間質性膀胱炎モデルの安定した作成に難渋している。現在間質性膀胱炎モデルマウスとしてcyclophosphamid誘発性間質性膀胱炎モデルを作成し、マウス排尿代謝ケージにて頻尿や排尿異常行動を確認しているが、個体によるバラツキが多く、十分なサンプル数が確保できていない。十分なサンプル数が確保でき次第、これらのマウスから採取した膀胱上皮を用いて、RT-PCR、免疫染色、western blottingを行う予定である。 3.コントロールである正常マウスにGsMTx4を投与し、マウス排尿代謝ゲージで測定を行ったところ、排尿間隔が有意に延長することが分かった。そのため、マウス排尿代謝ゲージを用いてcyclophosphamid誘発性間質性膀胱炎モデルマウスに、今後GsMTX4を投与しその薬効を確認する予定である。併せてマウスを用いた膀胱内圧測定を行う準備をしている。
|