膀胱癌細胞株であるT24と5637よりそれぞれstep wise法にて50nMの塩酸ゲムシタビンに耐性膀胱癌細胞株T24GR、5637GRを樹立した。これらの細胞を用いたmRNA、miRNA microarrayにて網羅的解析を施行した。 我々はmicroarrayの結果T24GRにてAndrogen Receptor(AR)の発現がT24と比べ高発現していることに着目した。Western blottingにてARのタンパクレベルも同様にT24GRにて上昇していることを確認した。 現在去勢抵抗性前立腺癌に対し使用されるAR阻害薬であるエンザルタミドをT24、T24GRに投与したところT24GRにてより強力に細胞増殖を抑制することが確認され、塩酸ゲムシタビン耐性膀胱癌に対するARを標的とした治療が有用である可能性が示唆された。 現在塩酸ゲムシタビン耐性膀胱癌におけるARの機能解析とARを標的とするmiRNAの探索をおこなっている。
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