ウレタン麻酔下ラットに、グルタミン酸トランスポーターの非選択的阻害剤を髄腔内投与、脳室内投与し、排尿反射を抑制することを確認した。グルタミン酸トランスポーターのサブタイプ毎に同様の実験を施行したが、薬剤親和性の問題で至適投与量の決定に難渋した。興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸が排尿反射に影響を与えるには抑制性神経伝達物質であるグリシンのシナプス間物質の関与も報告されており、こちらを検討することとした。グリシントランスポーターGlyT-1の選択的阻害剤であるALX5407を用い、脳室内投与、髄腔内投与を行い、GlyT-1の脊髄レベルでの抑制が、排尿反射を抑制することを解明した。
|