本研究では、前立腺癌の悪性化(アンドロゲン非依存性獲得や増殖・浸潤能の亢進)において長期低酸素環境が重要な役割を果たしていることを示し、そのメカニズムを解明した。 長期低酸素下培養前立腺癌細胞を解析することにより、長期低酸素環境が細胞増殖能、細胞浸潤能の亢進に関わり、そのメカニズムとして細胞内シグナルの亢進や、遺伝子発現の変化が関与することを示した。前立腺癌の悪性化に関わる候補遺伝子を同定、解析し、それを阻害することにより抗癌剤などの抗腫瘍作用が増強することを示し、新たな治療法の可能性を示した。
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