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2013 年度 実施状況報告書

ヒト卵子における減数分裂制御蛋白の個体加齢による発現量変化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25861464
研究種目

若手研究(B)

研究機関秋田大学

研究代表者

白澤 弘光  秋田大学, 医学部, 医員 (60598019)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードコヒーシン蛋白 / REC8 / SGOL2 / 減数分裂 / ヒト卵子 / 体外成熟培養
研究概要

子宮体癌患者の手術時の摘出卵巣から未成熟卵子を回収し、体外成熟培養によってGV, MI, MII卵子を得た。当大学のみでは手術実績が限られるため、東北大学での同疾患症例からも研究に供する卵子を得ている。研究に際しては秋田大学、東北大学、日本産科婦人科学会においてそれぞれ倫理委員会の許可および届け出を行った。
上記によって得た30代前半から40代前半の複数名の患者の卵子に対して、REC8およびSGOL2の蛍光免疫染色を行った。各メーカーから発売されている抗体の他、国内の研究者からREC8の抗体を供して頂き染色を行った。
現在まで蛍光免疫染色によって、MIからMIIの各ステージにおける蛋白の発現と分布の確認を行っている。ヒト個体加齢に対する変化を念頭に、蛍光免疫染色のintensityを用いて比較評価を行っている。
貴重な抗体を用いる研究であるため、抗体使用量を削減する目的で電界撹拌装置を用いて研究を進めている。その際の知見も論文、国内学会、国際学会などを通して発表、もしくは発表予定としている。
目的としている症例数は10症例程度であったが、現在までに6症例までが卵子回収済み、または回収予定となっており、今後更に症例を重ねる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまでに目標症例数の6割程度から、卵子の回収予定が進んでいる。1患者から多い際には10個以上の未成熟卵子の回収が行われており、体外成熟培養によって研究に供するステージの卵子が得られている。また、REC8やSGOL2といったコヒーシン蛋白の発現に際しては、抗体が非常に重要であるが、各メーカーの抗体の比較を行い、また国内の研究者からも抗体を供して頂き、各コヒーシン蛋白の発現を確認している。各年代の加齢性変化の検討に際しては、蛋白の定量評価が課題となる。現在は蛍光免疫染色の際のintensityによる評価を行っている。今年度はそれを更に推し進め、mRNA, PCRを用いた定量評価を行う予定である。
またヒト卵子に対するコヒーシン蛋白などの発現を確認する際に重要な、蛍光免疫染色法に対して、今回の研究過程で得られた抗体使用量の削減という新たな知見も、論文や種々の学会で発表予定となっている。
今年度も子宮体癌症例に対する手術予定は多いと予想され、研究に用いるマテリアルの安定供給が期待される。今年度は元々の予定としていた、加齢性変化に伴うコヒーシン蛋白の発現量変化に関する検討を、定量的な面から進めていく予定である。

今後の研究の推進方策

研究に供するヒト卵子は、当院と東北大学の2大学の手術症例から得るため、安定した確保が可能である。今後はコヒーシン蛋白の加齢性変化に対して、定量評価を行うが、その適切な評価法は国際的にも実情定まっていない。これまでにマウス卵子などで行わている評価法を参考に、蛍光免疫染色の際のintensity評価だけではない検討を考慮している。具体的には各卵子に対してreal time PCRを行い、各コヒーシン蛋白の定量評価を進めていき、加齢性変化を検討する。その研究結果は論文および国際学会を通して発表する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 電界撹拌技術を応用した、マウス・ヒト卵子紡錘体に対する蛍光免疫染色の試み2014

    • 著者名/発表者名
      白澤弘光
    • 学会等名
      第55回日本卵子学会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2014-05-17

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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