研究課題/領域番号 |
25861520
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
駒林 優樹 旭川医科大学, 医学部, 助教 (40548864)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 頭頸部外科学 / 悪性腫瘍 |
研究概要 |
microRNA マイクロアレイ解析の結果、本疾患細胞株において複数のEBウイルスmicroRNAが発現していることを確認した。その発現形式は、BART1 cluster1、2およびBART2 transcriptにおいて幅広い発現を認め、BHRF1 transcriptにおいては発現を認めなかった。この傾向は、過去に報告されているEBウイルス関連腫瘍である上咽頭癌と類似しているものであった。 本疾患細胞株に高発現しているEBウイルスmicroRNAのうち、microRNAの標的遺伝子データベースであるTargetScanを用いて、標的候補遺伝子を検索した。この結果、癌抑制遺伝子PDCD4を標的候補遺伝子にもつmicroRNAとしてmiR-BART22が抽出された。PDCD4 3’UTRを含むplasmidを用いたルシフェラーゼレポーターアッセイの結果、control microRNAと比較し、miR-BART22をコトランスフェクションした細胞においてルシフェラーゼ発現が抑制され、PDCD4がmiR-BART22の標的遺伝子であることが示唆された。 臨床検体におけるmiR-BART22の発現をreal-time PCRで解析した結果、健常人の末梢血より分離したNK細胞および非腫瘍性疾患で切除した鼻粘膜組織には、miR-BART22の発現を認めなかったが、本疾患の腫瘍組織において高い発現を認めた。同様にPCRにて本疾患の腫瘍組織においてPDCD4の発現が低下している事を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画における昨年度の目標は、概ね達成されていると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度に行った研究の継続と平成26年度の研究計画に沿って研究を進めていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
ほぼ計画通りの使用状況と考える。 次年度繰越金は、合成核酸および抗体等の試薬の購入に使用する。
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