Pendred症候群は難聴と甲状腺腫大をきたす常染色体劣性遺伝病である。Pendred症候群は原因遺伝子slc26a4の変異が原因で治療法は未だない。ヒトPendred症候群では幼少期には聴力が保たれているが、青年期以降に難聴が進行していく。よりヒトに近いモデル動物を解析することでPendred症候群の治療法の解明に近づくことができると考えた。日本人のPendred症候群で最も頻度が高いH723R遺伝子変異をもつノックインマウスを用いて難聴の起きるメカニズムを研究した。生後4週では高度の頭部外傷および騒音難聴による内耳への影響は正常群とノックインマウス群で差を認めなかった。
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