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2016 年度 実績報告書

難聴モデルマウスを用いた聴覚野周波数マップ可塑性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 25861535
研究機関新潟大学

研究代表者

窪田 和  新潟大学, 医歯学系, 助教 (40547593)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード耳鳴 / 聴覚
研究実績の概要

耳鳴治療の現在の主流は、補聴器やノイズジェネレータを耳にかけて使用するものである。しかし文献的に、耳鳴の音源定位はほとんどが耳か頭内と言われているため、耳鳴の抑制には距離のある音源定位の音の方がより効果があるのではないかという着想から、健聴者に対し、疑似耳鳴音と、音源定位の異なる雑音を用いて、音源距離の違いによるマスキング効果への影響を検討した。
耳疾患が無く、日常で耳鳴の自覚のない12名を対象とした。標準純音聴力検査で聴力閾値を確認した後、右耳に4kHz純音を疑似耳鳴音として開放型のイヤフォン(耳定位)で提示した。マスキングノイズはホワイトノイズを使用し、開放型ヘッドフォン(耳近接定位)およびスピーカー(距離1.8m:遠方定位)を用いてそれぞれ提示した。疑似耳鳴音を提示した状態でマスキングレベルを上げてゆき、疑似耳鳴音が完全にマスキングされた状態からマスキングレベルを下げ、疑似耳鳴音を認知した時点でのマスキングノイズの音圧を、被験者と同条件に設置したダミーヘッド内蔵マイクにて計測し、マスキングに必要な音圧レベルとした。
右耳の聴力閾値上15dB、20dB、25dBの3音圧を疑似耳鳴の提示音圧とした際の、疑似耳鳴音をマスキングするのに必要な音圧は、閾値+15dBではヘッドフォンで平均48.0dB、スピーカーで平均46.4dB、閾値+20dBではヘッドフォンで平均47.1dB、スピーカーで平均43.9dB、閾値+25dBではヘッドフォンで平均51.2dB、スピーカーで平均50.3dBであった。疑似耳鳴音が閾値+15dBと閾値+20dBでは、マスキングに必要な音圧はスピーカーがヘッドフォンに比し有意に低かった。
この結果から、耳鳴のマスキングには音源定位の異なる音の方が効果が高い可能性が考えられる。定位が異なることで、より耳鳴から意識が遠ざかることがその理由ではないかと推察している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Reconsidering Tonotopic Maps in the Auditory Cortex and Lemniscal Auditory Thalamus in Mice.2017

    • 著者名/発表者名
      Tsukano H, Horie M, Ohga S, Takahashi K, Kubota Y, Hishida R, Takebayashi H, Shibuki K.
    • 雑誌名

      Frontiers in neural circuits

      巻: 11:14 ページ: -

    • DOI

      10.3389/fncir.2017.00014

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 耳近接音と遠方定位音による耳鳴マスキング効果の相違に関する検討2016

    • 著者名/発表者名
      窪田和、泉修司、大島伸介、森田由香、高橋邦行、堀井新
    • 学会等名
      第26回日本耳科学会総会・学術講演会
    • 発表場所
      ホテル国際21(長野県長野市)
    • 年月日
      2016-10-05 – 2016-10-08

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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