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2013 年度 実施状況報告書

アレルギー性鼻炎におけるORMDL3遺伝子発現の影響

研究課題

研究課題/領域番号 25861539
研究種目

若手研究(B)

研究機関福井大学

研究代表者

冨田 かおり  福井大学, 医学部附属病院, 医員 (30444227)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードORMDL3 / アレルギー性鼻炎
研究概要

目的は小児気管支喘息の候補遺伝子とされるORMDL3が、アレルギー性鼻炎発生機序にどのように関与しているかを調べることである。
そのために、アレルギー性炎症に関わる代表的な炎症細胞(好酸球、抹消血単核球)の分離条件(採取血液量、分離時間など)を確立した。さらに各炎症細胞をヘ染色、蛍光免疫染色などで形態を観察する方法を確立した。各炎症細胞やその培養液からからRNA, タンパクを分離し、測定する条件(細胞密度、培養時間など)を確立した。分離した炎症細胞をGM-CSFやIL-5などの炎症細胞刺激因子存在下で培養し、その形態や炎症性サイトカインの分泌などを測定し、活性化されていることを確認した。
アレルギー性炎症患者の鼻粘膜における炎症細胞を蛍光免疫染色で観察し、炎症細胞の活性化マーカーの局在を把握した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度の研究により炎症細胞の分離、RNA, タンパク抽出条件や活性化条件が把握できた。さらに蛍光免疫染色、フローサイトメトリーや共焦点レーザー顕微鏡などの実験機器の取り扱いにも習熟した。そのため、目的のORMDL3のRNA, タンパク、組織・細胞内での局在や発現細胞数などの測定が可能な段階に到達している。
採血可能なアレルギー性鼻炎患者、非アレルギー性鼻炎患者の人数も把握しており、協力要請も可能な段階に到達している。

今後の研究の推進方策

アレルギー性鼻炎患者、非アレルギー性鼻炎健常者、スギ抗体陽性かつ未発症者3群において各群40名ずつ採血と鼻粘膜擦過細胞採取を行う。採取した末梢血から炎症細胞(好酸球、好塩基球、T細胞)を分離し、その炎症細胞と鼻粘膜上皮細胞におけるDanger signals(環境要因)暴露によるORMDL3, Alarminsの発現誘導と遺伝要因との関連を調べる。さらにこれらの炎症細胞にAlarmins(内在性環境要因)を暴露し、ORMDL3、炎症性サイトカイン、炎症性メディエーター発現誘導と遺伝要因との関連を調べる。

次年度の研究費の使用計画

当該年度は主に本研究の予備実験や条件検討、実験機器の操作など、小規模な実験に終始したため。小規模な実験ではあるが貴重な被験者のサンプルや高価な試薬を無駄にしないための重要な年度であった。
次年度は当該年度の条件をふまえ、被験者への謝金や大量サンプル処理に向けた試薬の購入などを予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Variants in the 17q21 asthma susceptibility locus are associated with allergic rhinitis in the Japanese population.2013

    • 著者名/発表者名
      Tomita K
    • 雑誌名

      Allergy

      巻: 68 ページ: 92-100

    • DOI

      10.1111/all.12066

    • 査読あり
  • [学会発表] 好酸球におけるLCP1と脱顆粒の関連 アスピリン不耐性喘息関連タンパクの機能解析

    • 著者名/発表者名
      冨田かおり
    • 学会等名
      第52回日本鼻科学会総会・学術講演会
    • 発表場所
      福井、フェニックスプラザ

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公開日: 2015-05-28  

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