目的は小児気管支喘息の候補遺伝子とされるORMDL3が、アレルギー性鼻炎発症機序にどのように関与しているかを調べることである。そのために前年度に炎症細胞の分離条件を確立し、炎症細胞の染色条件などを確立し、代表的な炎症細胞刺激因子による炎症細胞が生体内と同様に炎症反応を起こすことを確認した。今後はさらにアレルギー性疾患患者と健常人の抹消血好酸球でその反応を比較する方針である。組織内のアレルギー性炎症とORMDL3関連を調べた。手術で採取した鼻粘膜におけるORMDL3の発現量を検討したところ、アレルギー性炎症においてはORMDL3が病態の形成に深く関与することを示唆するデータを得ることができた。
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