研究課題/領域番号 |
25861563
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
野山 和廉 岡山大学, 大学病院, 医員 (80646183)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | IL-31 / スギ花粉症 / リンパ球 / IL-33 / IL-4 / クラス2拘束性 / ステロイド / 抗菌ペプチド |
研究概要 |
本年度は、ヒトT細胞のスギ花粉特異的なIL-31産生機構の解明を試みた。スギ花粉症患者から末梢血単核細胞(PBMC)を単離した。PBMCをスギ花粉アレルゲンCry j 1にて刺激し、IL-31の産生をチェックした。IL-2、IL-4、IL-33、IFN-γを培養系に添加して、IL-31の産生に影響を与えるか検討した。さらに抗菌ペプチドであるLL-37のIL-31の産生への効果についても検討した。これまでの解析通り、スギ花粉症患者由来PBMCの約66%はCry j 1に反応しIL-31を産生した(Responder)。IL-4およびIL-33の添加によって、有意なIL-31の産生増強がみられた。IL-2の添加では有意な変動はみられなかった。一方、IFN-γの添加によって、IL-31産生の有意な抑制がみられた。これらの反応はResponderでより顕著であった。Non-responderすなわちCry j 1にてIL-31産生のみられなかった症例を対象にすると、IL-4、IL-33の添加によってIL-31の有意な産生が誘導された。さらにIL-2の添加によってもIL-31の有意な産生が誘導された。LL-37の添加はIL-31産生に有意な影響を示さなかった。Cryj1特異的なIL-31産生は抗HLR-DR抗体の添加で有意に抑制された。さらにCryj1特異的なIL-31産生はデキサメタゾン添加によって濃度依存性に抑制された。以上の結果からは、IL-31の産生は遺伝的背景に起因するものではなく、微小環境により制御される可能性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究により、スギ花粉刺激による末梢血単核細胞からのIL-31の制御メカニズムが明らかとなったため。
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今後の研究の推進方策 |
今後はマウスモデルによる検討やヒト繊維芽細胞や血管内皮細胞のIL-31に対する反応性の検討について解析したい。
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