アレルギー感受性を規定するIgE抗体が高値を示す遺伝子改変アレルギーマウス(CD19Cre-SOCS1 flox)を用いて、アレルギー性鼻炎合併中耳炎における病態の詳細な分析を行った。アレルギー性疾患においては通常IL-4やIL-5といったTh2系サイトカインの上昇が中心と考えられるが、アレルギー性鼻炎合併型中耳炎では中耳内においてTh2のみならず、Th1系サイトカインやケモカインの著明な上昇が見られた。中耳炎の病態は通常鼻腔からの細菌やウイルス感染から中耳内の炎症が惹起されると考えられているが、アレルギー性鼻炎の合併は中耳内での炎症病態の著明な増強効果が認められることが示唆された。
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