研究課題
ヒト扁桃癌におけるインフラマソーム関連分子の発現や発現パターンを検討した結果,(1)扁桃癌において,mRNAレベル,蛋白レベル(Western blot法,免疫染色法)にてNLRP3,ASC,IL-1b,IL-18,Caspase-1の高発現が認められた。これらの分子において,特にIL-1bの扁桃癌に対する抗腫瘍効果が推測された。(2)扁桃癌のHPV感染とインフラマソーム関連分子の発現検討を行ったが,検討した分子との有意な相関は認められなかった。(3)MIB-1(細胞増殖マーカー)を用いて腫瘍細胞の増殖能との関連を検討したところ,扁桃癌およびヒト扁桃癌細胞株では瀰漫性にMIB-1の発現上昇が認められ,インフラマソーム関連分子との発現パターンとは異なった。一方で,インフラマソーム関連分子は癌細胞浸潤面でより強い発現が認められた。インフラマソーム関連分子と臨床データ,特にTNM分類およびステージには有意な相関はなかったものの,分化度が低い腫瘍においては発現が低下する傾向がみられた。扁桃癌細胞株においてELISA法を用いた検討では,各種刺激(TNFα,IFNγ,TLR ligands)に対して,IL-1bおよびIL-18の分泌更新は認められず,腫瘍細胞においては正常細胞と異なるインフラマソーム発現系が示唆された。以上の結果の一部は,国際学会であるThe 8th International Symposium on Tonsils and Mucosal Barriers of the Upper Airwaysにて発表し,海外の研究者から評価された。
すべて 2014
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