血管内皮細胞には血流に起因するシェアストレスが作用し、細胞機能を変化させている。我々はヒト網膜微小血管内皮細胞に、血流低下時の低いシェアストレスを負荷し、炎症分子の遺伝子発現が増加することを報告した。一方で、眼循環における生理的に高いシェアストレスは、タイトジャンクション蛋白の発現を増加させ、内側血液網膜関門の維持への関与を示唆する結果を得た。また、臨床研究において、糖尿病黄斑浮腫を有する患者の内皮機能の低下、糖尿病黄斑浮腫の光干渉断層計(OCT)での形態と腎機能の関連性、糖尿病透析患者における脈絡膜血管障害を報告した。
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