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2013 年度 実施状況報告書

酸化ストレスを指標とした網膜色素変性の新規治療法の評価

研究課題

研究課題/領域番号 25861610
研究種目

若手研究(B)

研究機関弘前大学

研究代表者

伊藤 忠  弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00431453)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード網膜色素変性 / 酸化ストレス / 抗酸化力 / フリーラジカル
研究概要

網膜色素変性における視細胞変性過程に酸化ストレスがどの程度関与しているかを、網膜色素変性モデル動物を対象として、網膜中に発生するフリーラジカル代謝物を測定することにより定量的に解析する。原因遺伝子変異の違いにより、酸化ストレスに違いがあるのかをロドプシン遺伝子P23HおよびS334Xトランスジェニックラット、RCSラット、RDマウス、RPE65-/-マウスおよびRDSマウスなどの各種モデル動物を用いてその特徴を明らかにする。治療的解析として視細胞保護効果を発揮すると考えられるカルシウム拮抗薬やカルパイン阻害薬をこれらのモデル動物に全身投与し、酸化ストレスがどのように変化するのかを解析する。
初年度は抗酸化力測定法を修得するため、ヒト硝子体切除手術にて採取したヒト硝子体サンプルを用いて硝子体中の抗酸化力をFLEEを用いて測定した。疾患毎の解析では黄斑円孔や網膜前膜に比べて糖尿病網膜症や網膜静脈分枝閉塞症では抗酸化力が低下している傾向が明らかとなった。この装置を用いて遺伝性網膜変性モデルラットのひとつであるRCSラットを網膜の抗酸化力を野生型SDラットと比較したところ、RCSラット網膜の方が抗酸化力は著明に低下していることが分かった。次年度にて網膜変性の経過での抗酸化力の推移と実験的治療法によってそれがどのような変化を受けるのかについてさらに検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

抗酸化力測定の至適条件を決定するのにやや時間がかかったためと考えられる。

今後の研究の推進方策

各種網膜変性ラットについて変性の自然経過における抗酸化力の変化と、カルパイン抑制ペプチド点眼やカルシウム拮抗薬全身投与による治療介入が網膜抗酸化力にどの程度影響するのかについて検討する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] プロピルチオウラシルにより両球後視神経炎を生じたANCA関連血管炎の1例2013

    • 著者名/発表者名
      工藤孝志、鈴木 香、鈴木幸彦、工藤朝香、木村智美、伊藤 忠、片山君予、中澤 満
    • 雑誌名

      臨床眼科

      巻: 67 ページ: 209-213

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Long-term effects of nilvadipine against progression of the central visual field defect in retinitis pigmentosa: An extended study.2013

    • 著者名/発表者名
      Nakazawa M, Suzuki Y, Ito T, Metoki T, Kudo T, Ohguro H.
    • 雑誌名

      BoMed Research International

      巻: 2013 ページ: 585729, 1-6

    • DOI

      10.1155/585729

    • 査読あり
  • [学会発表] ICE症候群に対して硝子体、緑内障インプラント、角膜移植同時手術を施行した1例2014

    • 著者名/発表者名
      伊藤 忠、工藤孝志、吹田淑子、毛内奈津姫、中澤 満
    • 学会等名
      第118回日本眼科学会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム、帝国ホテル
    • 年月日
      20140403-20140406

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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