• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

HTLV-1ぶどう膜炎における分子標的治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25861621
研究種目

若手研究(B)

研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

鴨居 功樹  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (40451942)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードHTLV-1ぶどう膜炎 / 分子標的治療
研究概要

HTLV-1ぶどう膜炎は現在ステロイド治療が主であるが、それによる副作用が懸念されている。ステロイドはHTLV-1感染細胞を腫瘍化する可能性があり、新たな分子標的療法が開発されることが急務である。ステロイドのHTLV-1感染細胞への影響を調べるために、HTLV-1ぶどう膜炎患者におけるステロイド内服群と非内服群でのプロウイルスロードの比較したところ、2.5倍程度ステロイド投与群でプロウイルスロードが高値であった。これはHTLV-1感染細胞が不死化するリスクファクターであるプロウイルロードの増加にステロイドが影響を与えている可能性が示唆され、ステロイド治療に代わる分子標的療法の必要性が明らかになった。続いてHTLV-1ぶどう膜炎の炎症惹起機序にどのような分子が眼内で関与するかを明らかにするために、眼免疫恒常性の維持における重要な役割を担うヒト網膜色素上皮細胞に着目した。ヒト網膜色素上皮細胞のセルラインとして、付着細胞であるARPE-19、H-RPEのシート状培養を効率的に行う条件を検討した。またHTLV-1感染細胞のセルラインとして、浮遊細胞であるMT-2、TLOm1を導入した。これら付着細胞(網膜色素上皮細胞)と浮遊細胞(HTLV-1感染細胞)を共培養するための最適な条件の検討を行った。さらに各細胞におけるエピジェネティクス関連分子を中心とした変化をフローサイトメトリー、Western blot、PCRを用いて解析中であり、同時に共培養した上清のサイトカインの変化を検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験に導入した細胞の適切な培養条件などの検討に時間が必要であった。

今後の研究の推進方策

実験に導入した細胞を培養した際に得られた知見を踏まえ、HTLV-1感染細胞が眼内で炎症を惹起する際に関与する分子、サイトカインの同定を進めて行く。

次年度の研究費の使用計画

実験に導入した細胞の培養条件などの検討に時間がかかり、抗体、実験キットなどの高額な品目を購入する機会が少なかったため。
今後はフローサイトメトリーやサイトカイン測定などで多くの抗体、実験キットなどを購入する機会が増えると考えられるので、目的に応じて、適切にまた計画的に使用する予定である。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Clinical course of patients with Behçet'suveitis following discontinuation of infliximab therapy.2014

    • 著者名/発表者名
      Kawaguchi T, Kawazoe Y, Kamoi K, Miyanaga M, Takase H, Sugita S, Mochizuki M.
    • 雑誌名

      Jpn J Ophthalmol

      巻: 58 ページ: 75-80

    • DOI

      10.1007/s10384-013-0294-0

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Ocular Behcet Disease Research Group of Japan. Behcet's disease ocular attack score 24: evaluation of ocular disease activity before and after initiation of infliximab.2014

    • 著者名/発表者名
      Kaburaki T, Namba K, Sonoda KH, Kezuka T, Keino H, Fukuhara T, Kamoi K, Nakai K, Mizuki N, Ohguro N.
    • 雑誌名

      Jpn J Ophthalmol

      巻: 58 ページ: 120-130

    • DOI

      10.1007/s10384-013-0283-3.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ぶどう膜炎2013

    • 著者名/発表者名
      鴨居功樹
    • 雑誌名

      小児科

      巻: 54 ページ: 863-869

  • [学会発表] 東京医科歯科大学におけるぶどう膜炎臨床統計 1998年~2001年と2007年~2011年の比較.

    • 著者名/発表者名
      宮永将、高瀬博、鴨居功樹、川添裕子、窪野怜央、川口龍史、中島由季子、神田紗也香、高橋任美、石塚敦子、福地麗、杉田直、望月學
    • 学会等名
      第117回日本眼科学会総会
    • 発表場所
      東京フォーラム
  • [学会発表] 東京医科歯科大学における眼トキソカラ症の検討.

    • 著者名/発表者名
      福地麗、宮永将、高瀬博、鴨居功樹、横田眞子、望月學、赤尾信明.
    • 学会等名
      第117回日本眼科学会総会
    • 発表場所
      東京フォーラム
  • [学会発表] ヘルペス性前部ぶどう膜炎の臨床像の比較解析.

    • 著者名/発表者名
      窪野怜央、高瀬博、寺田裕紀子、宮永将、鴨居功樹、杉田直、富田誠、望月學.
    • 学会等名
      第117回日本眼科学会総会
    • 発表場所
      東京フォーラム
  • [学会発表] HTLV-1ぶどう膜炎の臨床像の検討.

    • 著者名/発表者名
      寺田裕紀子、鴨居功樹、小溝崇史、子島良平、宮田和典、望月學.
    • 学会等名
      第47回日本眼炎症学会.
    • 発表場所
      グランキューブ大阪
  • [学会発表] ステロイド投与後に広汎な後極部壊死を生じた眼トキソプラズマ症の一例

    • 著者名/発表者名
      高橋洋如、高瀬博、岩崎優子、宮永将、今井彩乃、鴨居功樹、望月學.
    • 学会等名
      第47回日本眼炎症学会
    • 発表場所
      グランキューブ大阪
  • [学会発表] 新しいベーチェット病ぶどう膜炎の活動性スコアの評価の再現性の検討.

    • 著者名/発表者名
      蕪城俊克、南場研一、園田康平、毛塚剛司、慶野博、福原崇子、鴨居功樹、中井慶
    • 学会等名
      第47回日本眼炎症学会
    • 発表場所
      グランキューブ大阪
  • [図書] 緑内障診療クローズアップ:ぶどう膜炎に続発する緑内障2014

    • 著者名/発表者名
      鴨居功樹
    • 総ページ数
      276
    • 出版者
      メジカルビュー社

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi