研究課題/領域番号 |
25861645
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
小嶋 健太郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40554762)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | サルコイドーシスぶどう膜炎 / 国際情報交換 |
研究概要 |
本研究に必要なサルコイドーシスぶどう膜炎を含めたぶどう膜炎の硝子体サンプルの検体数は順調に増加している。京都府立医科大学倫理委員会で承認された臨床研究のもと、患者の同意を得たうえでサルコイドーシスぶどう膜炎を含めたぶどう膜炎に対しての手術加療を引き続き施行し、採取した硝子体サンプルの整理ならびに解析を続行している。その結果として白内障手術後のぶどう膜炎もしくは眼内炎の疑いで手術を施行した症例において、得られた硝子体サンプル解析により白内障手術後の成人T細胞白血病の眼内浸潤という極めて稀な例であることが判明し論文として報告した(Intraocular Invasion of Adult T-Cell Leukemia Cells without Systemic Symptoms after Cataract Surgery. Case Rep Ophthalmol. 2013 Nov 16;4(3):252-6)。 また国際情報交換としてこれまでのぶどう膜炎の硝子体サンプル解析についての研究成果についてエジプトで開催されたCairo Retina Meeting2014において講演を行った(Diagnostic Vitrectomy for Ocular Sarcoidosis. 2014 Jan 4.)。 このようにサルコイドーシスぶどう膜炎を含めたぶどう膜炎および眼内炎の硝子体サンプル解析は順調に進行しており、CD4陽性T細胞を活性化させるサルコイドーシスぶどう膜炎の疾患特異的抗原の探索に向けた準備は整いつつある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究に必要なサルコイドーシスぶどう膜炎を含めたぶどう膜炎の硝子体サンプルの検体数は順調に増加しており、またその解析の結果に関して論文として報告がなされた。また現時点での研究結果を国際学会にて発表すると同時に情報交換も実施して今後の研究に重要な示唆が得られた。プロテオミクス解析の機器や業者選定において費用面を含め詳細な検討が必要であったためプロテオミクス解析が予定より遅延しているものの、解析に必要なサルコイドーシスぶどう膜炎を含めたぶどう膜炎および眼内炎の硝子体サンプルは順調に集積されており、CD4陽性T細胞を活性化させるサルコイドーシスぶどう膜炎の疾患特異的抗原の探索に向けた環境は整いつつある。
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今後の研究の推進方策 |
プロテオミクス解析の機器や業者選定において費用面を含め詳細な検討を行なったうえでCD4陽性T細胞を活性化させるサルコイドーシスぶどう膜炎の疾患特異的抗原の解明のためプロテオミクス解析による抗原探索を実施する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
プロテオミクス解析のための硝子体サンプルの集積を行なうことが優先したことや、プロテオミクス解析に使用する機器や業者選定において費用面を含め詳細な検討が必要であったため、プロテオミクス解析が予定より遅延した。費用のかかるプロテオミクス解析が未施行のため研究費に余剰が生じた。 次年度にプロテオミクス解析による抗原探索を実施することにより、研究費は過不足なく使用出来る見込みである。
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