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2013 年度 実施状況報告書

小児肝移植後グラフト線維化における液性拒絶に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25861667
研究種目

若手研究(B)

研究機関大阪大学

研究代表者

銭谷 昌弘  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (40643531)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード肝移植 / グラフト / 線維化 / 液性拒絶
研究概要

小児の慢性肝疾患、肝硬変、肝不全に対する標準治療として肝移植が普遍的に行われるようになってきた。小児においては、移植肝が長期に生存する必要があるが、肝グラフト機能の長期的維持については明らかになっていない。本研究は小児肝移植後のグラフトの線維化について、分子生物学的メカニズムを明らかにすることにより、線維化を予防して小児肝移植患者の長期生存を目指すことを目標としている。
当院における小児肝移植後の定期検査では、全身麻酔下または局所麻酔下に経皮的針肝生検と血液検査を行うが、患者の同意を得て、肝生検と血液検査で得られた余剰検体を用いて資料を収集している。
小児移植肝において線維化因子の発現を検討するため、移植肝細胞の中でのTGF-β,PDGF,VEGF,ET-1といった線維化を引き起こすと予想されるサイトカインを、RT-PCR法によるmRNAレベルでの発現量を測定すべく、得られた臨床検体からtotal RNAを抽出し、cDNAの作成を適宜行っている。また、タンパクレベルの発現と局在を検討すべく免疫染色を行い、今後、患者背景(年齢、性別、病期、組織型、予後)との相関を検討する予定である。
また、血液検体より血清を分離しており、今後、抗ドナー抗体、補体の定量を行う予定である。これらは液性免疫を反映しており、小児肝移植後の肝の線維化を促進させる因子として、液性拒絶、特に補体と補体制御因子に着目して、その作用原理を明らかにする予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

移植肝の検体については順調に回収してある。現在、cDNAまでは処理が進んでいるが、遺伝子の解析についてはやや遅れている。

今後の研究の推進方策

昨年度よりも得られた検体を定期的に処理することを心がけ、適宜解析をすすめる予定である。

次年度の研究費の使用計画

次年度も引き続き、小児肝移植後の定期検査で得られた臨床検体の処理を行っていくため。
臨床検体からcDNAを作成するための試薬、また免疫染色に必要な抗体、また患者血清から抗ドナー抗体、補体の定量に必要な試薬を購入する予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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