• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

小児悪性固形腫瘍癌幹細胞におけるアルデヒド脱水素酵素1の発現に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25861668
研究機関大阪大学

研究代表者

中畠 賢吾  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (50643532)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード癌幹細胞 / アルデヒド脱水素酵素1 / 横紋筋肉腫 / ジスルフィラム / 血管新生阻害
研究実績の概要

前年度までの実験(胎児型横紋筋肉腫の細胞株RD)に加え、同じく胎児型横紋筋肉腫の細胞株であるKYM-1を用いて同様の実験を行い、胎児型横紋筋肉腫においてALDH1活性上昇群は癌幹細胞の性質を有することを海外雑誌(PLoS One)で報告した。
平成27年度の研究計画として「ALDH活性阻害による抗腫瘍効果を検討する」ことを立案した。最近成人領域の腫瘍において、慢性アルコール中毒に対する抗酒療法に用いるジスルフィラム(DSF)が、ALDH阻害作用により癌幹細胞に対する増殖抑制効果を持つことが報告されており、胎児型横紋筋肉腫癌幹細胞に対するDSFの増殖抑制効果を検討した。
その結果、DSFはALDH1活性上昇細胞群の割合を有意に減少させ、またヌードマウスの皮下に移植した腫瘍の増殖を抑制した。これらの結果から、DSFは胎児型横紋筋肉腫の癌幹細胞の自己複製能および造腫瘍能を抑制し、横紋筋肉腫癌幹細胞を標的とした新規治療薬として有用である可能性が示唆された。またジスルフィラムは抗癌剤と比較して安価であり安全性が高いため、早い段階での臨床応用が期待できる。
これまでの研究結果をまとめ、国内学会(日本外科学会、日本小児血液・がん学会)で発表し、今後は海外学会(Asian Association of Pediatric Surgeons)で発表予定である。また現在海外雑誌(International Journal of Oncology)に投稿予定としている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Aldehyde Dehydrogenase 1 (ALDH1) Is a Potential Marker for Cancer Stem Cells in Embryonal Rhabdomyosarcoma2015

    • 著者名/発表者名
      Nakahata K, Uehara S, Nishikawa S, Kawatsu M, Zenitani M, Oue T, Okuyama H
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 10 ページ: e0125454

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0125454.

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] ジスルフィラムは胎児型横紋筋肉腫癌幹細胞の治療薬となりうる2015

    • 著者名/発表者名
      中畠賢吾、上原秀一郎、川津美代子、銭谷昌弘、奥山宏臣
    • 学会等名
      第57回日本小児血液・がん学会学術集会
    • 発表場所
      甲府市
    • 年月日
      2015-11-27 – 2015-11-29
  • [学会発表] アルデヒド脱水素酵素1(ALDH1)は胎児型横紋筋肉腫において癌幹細胞マーカーとなりうる2015

    • 著者名/発表者名
      中畠賢吾、上原秀一郎、川津美代子、銭谷昌弘、奥山宏臣
    • 学会等名
      第74回日本癌学会学術集会
    • 発表場所
      名古屋市
    • 年月日
      2015-10-08 – 2015-10-10

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi