近年アルデヒド脱水素酵素1(ALDH1)が癌幹細胞マーカーとなることが報告されている。しかし小児悪性固形腫瘍における報告はないため、新たな癌幹細胞マーカーとしてALDH1に着目し、横紋筋肉腫におけるALDH1活性上昇細胞群のコロニー形成能、多分化能、薬剤耐性能を検討した。 胎児型横紋筋肉腫の細胞株であるRDおよびKYM-1において、活性上昇群のコロニー形成能、脂肪細胞への分化能、薬剤耐性能は活性低下群に比べ全て亢進していたため、横紋筋肉腫においてALDH1活性上昇細胞群は癌幹細胞の性格を有する可能性が示唆され、新たな治療標的となると考えられた。
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