DNAマイクロアレイ解析からIEC6細胞においてWnt3a/EGFにより協調的に発現誘導される標的遺伝子P2Y2Rを同定した。IEC6細胞でP2Y2Rを発現抑制するとWnt3a/EGF依存的な管腔形成が抑制された。P2Y2Rは細胞外領域にインテグリン結合RGD配列を有しており、P2Y2Rのインテグリン非結合変異体の発現は管腔形成を誘導しなかった。また、αvβ3インテグリンの特異的阻害剤であるRGDFVによる接着阻害は、IEC6細胞に対してP2Y2Rの発現と同様の管腔形成を誘導した。したがって、P2Y2Rはインテグリンと結合することによりIEC6細胞の管腔構造形成に関与することが示唆された。
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