研究の目的は、胆道閉鎖症の原因および病態をさらに究明することであり、遺伝子マイクロアレイを用いて胆道閉鎖症の肝組織における遺伝子発現の変化を網羅的・統合的に分析した。 胆道閉鎖症患者から手術で採取された肝組織を対象として、他疾患で得られた肝組織を対照として用いた。肝組織からRNAを抽出してマイクロアレイを行った。遺伝子発現プロファイルから、胆道閉鎖症においては60遺伝子がupregulateし、39遺伝子がdown-regulateしていた。GO解析により、免疫及び炎症応答に関連するいくつかの生物学的経路が胆道閉鎖症の発症に関与している可能性が示唆された。
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