• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実施状況報告書

脂肪由来幹細胞の免疫制御作用を用いた、静脈性潰瘍の新しい治療方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25861684
研究機関名古屋大学

研究代表者

高成 啓介  名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80378190)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード静脈性潰瘍 / 脂肪由来幹細胞
研究実績の概要

平成26年度は昨年に引き続き、ラットCVIモデルを過去の報告に従って作成し、通常の創に比べて治癒遅延が起こることを証明し、また組織学的な特徴についても調査を行った。さらに、より重篤なCVIモデルを作成するためにブラジキニン(BK)を足底に注射したのちに同様の処置を行い、創治癒遅延が起こることを観察した。(10日目の創面積27.7 vs 10.4%、14日目の創面積17.1 vs 3.5%)また、新たな評価として臨床症状と直結する痛覚閾値(Von Frey test)、足容積を加えた。痛覚閾値はコントロールに比べて痛覚の鈍化が遷延する傾向を示し(14日目にて111.5 vs 40.25 g/cm2)、足部容積は治癒が起こる10日目頃まではコントロールに比べて優位に増大する(1日目1.6 vs 1.45 cm3、3日目1.63 vs 1.45) ことを観察した。これらの所見(疼痛閾値の変化、下肢の浮腫)は下肢鬱滞性潰瘍の臨床所見と類似しており、臨床に即したモデルとなっていると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

前年に引き続き静脈性潰瘍モデルの作成および安定化を目指しており、種々の付随データを採取するのに時間がかかっている。

今後の研究の推進方策

ラットの静脈性潰瘍モデルが確立してきたため平成27年度はこれに対して脂肪由来幹細胞を注入して治癒促進効果があるかどうかにつき検討する。また、その際どのような機序で治癒促進が起こっているかについて検討する。さらに、静脈性潰瘍患者より採取した単核球分画を用いて脂肪由来幹細胞が免疫系細胞に与える影響につき引き続き調査する。

次年度使用額が生じた理由

研究の進捗がやや遅れていることに伴い、今年度で行う予定であった細胞実験の一部を次年度に持ち越したため。

次年度使用額の使用計画

細胞培養物品などを購入する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ラットにおける下腿静脈鬱滞性潰瘍モデルの作成 (第二報)2014

    • 著者名/発表者名
      高成啓介 鳥山和宏 八木俊路朗 蛯沢克己 澤村尚 神戸未来 中村優 佐藤秀吉 亀井譲
    • 学会等名
      第23回日本形成外科学会基礎学術集会
    • 発表場所
      長野県、松本市(キッセイ文化ホール)
    • 年月日
      2014-10-09 – 2014-10-10

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi