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2014 年度 実施状況報告書

瘢痕形成における上皮間葉作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25861700
研究機関杏林大学

研究代表者

今村 三希子  杏林大学, 医学部, 医員 (50590527)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード形成外科 / 瘢痕形成 / 創傷治癒 / 線維芽細胞 / 上皮間葉作用 / ケラチノサイト / エンドセリン1
研究実績の概要

in vitroの実験において、培養細胞に周期的伸展刺激を加えることで、ケラチノサイト由来のエンドセリン1(ET1)が上昇することを明らかにした。さらにET1は創収縮を引き起こす作用を有するという指摘を踏まえ、in vitroでの周期的伸展刺激により誘発されたケラチノサイト由来ET1によって、線維芽細胞含有コラーゲンマトリクスの収縮が促進させることを確認した。これまでの実験結果から、ケラチノサイへの周期的伸展刺激により分泌されるET1が瘢痕形成を促進させる可能性が高いと考えており、新規に考案した動物モデル、およびヒト検体を用いた細胞培養系を用いて物理的刺激誘発性の瘢痕形成におけるケラチノサイト由来ET1の重要性について検討を進めている。初年度は創部に周期的な伸展刺激を加えるシステムを、動物モデルにおいて作成した。平成26年度は同システムを実際に使用して、実験動物(マウス)の創部に長期間に渡って周期的な伸展刺激を加えることで瘢痕形成が促進されることを主目的として研究を行った。実験動物より組織を採取し、瘢痕形成の経過を検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

申請者は平成25年5月2日より12月31日まで産前産後・育児休暇を取得し、平成26年1月1日からは育児のための時短勤務を行いながら研究に従事している状態である。

今後の研究の推進方策

平成26年度の研究により、動物モデルでの実験系はほぼ確立し、適切な実験条件についてもある程度定まっている。今後はいくつかの実験条件下でシステムを適用させ、実験動物より組織検体を採取し、瘢痕形成の過程における検討をすすめていく方針である。

次年度使用額が生じた理由

申請者は平成25年5月2日より12月31日まで産前産後・育児休暇を取得、ならびに平成26年1月1日からは育児のための時短勤務を行っており、研究に従事できる時間が減っている状態である。

次年度使用額の使用計画

本年度に動物モデルの確立の目処がついたため、次年度は動物における瘢痕形成の過程を詳細に検討していく。その後は組織培養モデルにおける瘢痕形成の実験にとりかかる予定である。ヒト組織培養条件下において瘢痕形成を促進させるために必要な刺激強度を最適化することを目標とする。続けて、動物モデルと組織培養モデルの両方において、周期的伸展刺激が上皮に及ぼす影響の評価(realtime PCR、Western blotを使用予定)を進めていく予定である。

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公開日: 2016-06-01  

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