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2015 年度 実績報告書

切断肢高圧ガス保存法の機序の解明と臨床への応用

研究課題

研究課題/領域番号 25861709
研究機関東京医科大学

研究代表者

畑山 直之  東京医科大学, 医学部, 助教 (80534792)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードラット / ブタ / 四肢 / 高圧ガス保存 / キセノン / 笑気ガス
研究実績の概要

平成27年度は、キセノン(Xe)、亜酸化窒素=笑気ガス(N2O)を用いた高圧ガス保存法により保存した①ラット後肢については、保存移植後の機能的評価を行い、②ブタを使った大動物の四肢保存では、筋電図による筋収縮評価を行った。
具体的内容;①高圧ガス保存法で保存されたラット後肢を移植から90日後に、フットプリントパターンによる歩行検査を行った。ラットの後肢(移植肢、健側肢)にそれぞれインクをつけ、片方が明るく、一方が暗いトンネルの走路を歩かせた。フットプリントパターンの分析を行ったところ、直線的な歩幅の長さ、左右後肢の間隔など、Control (切断後すぐに移植したもの)とほぼ変わらない数値を示していた。②昨年度、試験的に行ったブタ切断前腕の保存後の電気刺激による収縮は目視によるものであったが、今回は筋電図を用いた客観的な収縮評価を実施した。ブタ前腕を高圧ガス保存法により保存したものと四肢の一般的な単純冷却保存法で保存したものとを比較した。高圧ガス保存群では収縮を確認できたが、冷却保存法では全く収縮が見られなかった。筋電図による測定の結果においても、波形に変化が見られた。
意義・重要性; Xe 、N2Oによるガス保存法は、ラット後肢を形態的・組織的に温存しただけでなく、機能的にも温存できることがわかった。ラットにおけるこの結果は、ヒトの場合であればリハビリをすることで、さらに細かい機能改善が期待され、移植後のQOLの改善へと繋がっていくものと考える。②保存後のブタ前腕の収縮を筋電図によって確認できたことは、前回試験的に行った結果が裏付けられ、より客観性を得られたと考える。これは保存対象がより大きな部位であっても保存が可能であることを示唆した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 高圧気相保存法による臓器保存2015

    • 著者名/発表者名
      畑山直之
    • 学会等名
      日本臓器保存生物医学会
    • 発表場所
      岩手県
    • 年月日
      2015-11-13 – 2015-11-14
    • 招待講演

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公開日: 2017-01-06  

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