本研究は、腹部大動脈瘤においてその進展を妨げる肥満細胞の抑制が脳動脈瘤の破裂を予防するかを検証し、薬物による新しい脳動脈瘤の破裂予防法の開発を目指すものである。 ラット腹部大動脈モデルにおいて、腹部大動脈瘤径の増大を抑制した、肥満細胞のケミカルメディエーター遊離抑制作用薬が、我々の脳動脈瘤マウスモデルにおいても同様に作用し、脳動脈瘤の破裂を予防するかを調べたところ、肥満細胞の抑制が、マウス脳動脈瘤モデルにおいても脳動脈瘤の破裂を抑制した。本研究結果は将来ヒトの脳動脈瘤破裂予防研究に応用できる可能性がある事を示唆するものである。
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