研究課題
我々はマウスにformoteol 100μg/kgを腹腔内投与し、腎臓からのエリスロポエチン(以下EPO)分泌の増加を確認した。formoteol投与後1時間でマウス腎臓においてEPOmRNAの有意な上昇を認めた。また免疫染色においてformoteol投与後1時間で腎臓の皮髄境界部に一致してHIF1αの発現の増加を認めた。以上からformoteol投与後マウス腎臓においてHIF1αの発現亢進がおこり、EPOの産生が増加することが確認された。続いてマウス心臓においてformoteol投与後、心筋保護シグナルであるSTAT3,AKT,ERKのリン酸化を検証した。formoteol投与後マウス心臓においてSTAT3,AKT,ERKのリン酸化は明らかに亢進していた。マウスへのformotaol投与における心筋梗塞後梗塞縮小効果を検証するために、血清EPO濃度の上昇及び心筋保護シグナルのリン酸化亢進が生じるFormoteol100μg/kg投与後3時間で、マウスに心筋梗塞を作成し、梗塞後3時間でEvans-blue TTC染色を用いて梗塞範囲の評価を行った。その結果、formoteol投与群でマウス心筋梗塞後梗塞範囲が縮小することを確認した。以上の研究よりformoteol投与後腎臓におけるHIF1α-EPOの経路の活性化が、心筋梗塞後の梗塞層の縮小をもたらす可能性があることを見いだした。
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Circulation journal
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PLOS ONE
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