本研究により、新規転写調節因子SptAは菌密度依存的な黄色ブドウ球菌の病原性遺伝子発現を担うagrおよびRNAⅢの両遺伝子群の転写を抑制することでグローバルに病原性因子産生を制御することが強く示唆された。さらにSptAタンパク質の基質認識に関与すると推定されるSIS領域の184番目のスレオニン及び191番目のグルタミン酸が基質認識及び転写抑制因子としての機能において重要であること、基質としてN-アセチルムラミン酸6リン酸を認識することが強く示唆された。また、本研究において黄色ブドウ球菌において高効率な多種蛍光タンパク質発現系も構築した。
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