歯周病関連細菌Porphyromonas gingivalisのもつMfa1線毛は、Mfa1が重合した繊維状構造物にアクセサリー分子Mfa3-Mfa5が結合していることが明らかになっている。本研究では線毛因子がどのように菌体表面に輸送され、どのように形成されるのか、その構築機序を解明することを目的とした。その結果、以下の知見を得た。(1) アクセサリー成分が線毛発現に関係していること、(2) Mfa3及びMfa4の翻訳後修飾にはジンジパインが必要なこと、(3) Mfa5の組込みにはType IX分泌装置が関与していることが分かった。以上の結果から本菌特有の線毛構築機序の存在が示唆された。
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