本研究では細胞の最も普遍的機能の1つである開口分泌におけるリン酸化制御と PRIP の役割の解明を目指した。プロテインキナーゼA(PKA) による開口分泌における膜融合過程に必須の分子複合体を構成する SNAP-25の138番のスレオニンのリン酸化がSNARE 複合体の形成を抑制し、プロテインキナーゼC(PKC)によるSNAP-25の187番のセリンのリン酸化がSNARE 複合体の形成を促進することが分かった。さらに、このリン酸化がPC12細胞からノルアドレナリンの分泌に影響することもわかった。 以上の結果からタンパク質リン酸化シグナルによる開口分泌の調節に関与することがわかった。
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