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2013 年度 実施状況報告書

骨内の上皮間葉転換における脱ユビキチン化酵素USP45の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 25861771
研究種目

若手研究(B)

研究機関北海道大学

研究代表者

田中 宗一  北海道大学, 大学病院, 医員 (20548200)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード上皮間葉転換 / 骨微少環境 / ゾレドロン酸
研究概要

申請者は、骨微小環境にさらされたがん細胞は上皮間葉転換(EMT)か誘導され強い悪性形質を獲得する事をinvivoで見出した。そのメカニズムを解析する中で、EMT促進因子Snailに結合し安定化にはたらく脱ユビキチン化酵素USP45を同定し、さらに骨転移治療に用いられるビスホスホネート製剤ゾレドロン酸(以下ZOL)がUSP45の発現および酵素活性を抑制する事を生化学的に明らかにした。本研究目的はUSP45特異的阻害剤の創出に向けた研究基盤を確立することである。具体的な研究項目は、①.がん細胞に発現するUSP45の骨微少環境における発現調節機構の解析②.ZOLによるUSP45抑制メカニズムの詳細な生化学的解析、の2点である。当該年度は、ZOLのEMTへの影響、SnailとUSP45の相互作用の解析、USP45の発現調節機構の解析を継続してきた。さらにSnailおよびUSP45の安定発現細胞株の樹立を行ってきた。USP45安定発現細胞株は野生型および活性を欠失させた変異体を導入したもので、USP45活性の生物学的意義を検討してきた、結果は当初より推察してきた結果を概ね示している。本研究に着想した理由として、ZOLが乳がんの骨転移のみならず、原発巣や遠隔臓器への転移を抑制し生命予後を改善することが、大規模臨床試験において明らかにされている、しかしながらその効果を説明するメカニズムを不明であり、本研究をもとに生体におけるZOLのがん細胞に対する影響の理解に有用であると考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

invivoならびにinvitroでの生物学的解析は概ね順調である。本研究の結果を強く指示する実験として、USP45の構造解析によってその活性部位に対するZOLの影響を明らかにすることが重要である。しかしながらUSP45全長でのたんぱく質精製に難渋しており、研究の進行度は遅れている。

今後の研究の推進方策

申請時の計画は概ね解決できているため、今後は実験レベルを向上させエビデンスレベルの高い研究とする事を考えている。

次年度の研究費の使用計画

本年度は大阪大学から北海道大学への移動に伴い、実験基盤の準備に時間を要した。またそれに伴い当初予定していた学会への参加も見送ることになったため、予定通りの使用に至らなかった。
研究の進行に伴い、申請時予定していなかった実験を行う、そのためその設備、消耗品を新たに購入することを考えている。また次年度は数回の学会参加を予定している。

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公開日: 2015-05-28  

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