ビスホスホネート製剤(ZOL)は、骨転移治療のみならず、乳がん患者の予後を改善する事が臨床試験で明らかにされた。しかしながら、その抗がん効果については不明な点が多い。本研究においては骨におけるZOLの上皮間葉転換(EMT)への関与について着目し解析した。その結果、骨は乳がんのEMTを促進すること、さらにZOLはEMT促進因子Snailをユビキチン化による分解を阻害するUSP45を抑制しEMTを阻害する事が示唆された。ZOLは骨内でEMTを阻害し骨から軟組織臓器への二次転移を抑制する事が推察される。
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