水素イオン感受性電界効果型トランジスタ(ISFET)微小pH電極を用いた歯質脱灰モデルを確立し、歯質-細菌インターフェイスにおけるpHのモニタリングおよび歯面から溶出したカルシウムの定量を行い、歯冠エナメル質と根面象牙質の脱灰の様相について検討した。本研究によって、細菌が産生する酸に対する溶解性は、根面象牙質が歯冠エナメル質よりも高く、溶解した無機質がインターフェイスのpHを中和していることが示唆された。本モデルにより、歯質-細菌インターフェイスにおける歯質脱灰の評価が可能となり、今後、歯面塗布剤やコーティング剤などの齲蝕予防効果を検討することができると考えられる。
|