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2013 年度 実施状況報告書

コラーゲン分解酵素阻害剤と再石灰化作用を持つ”自己強化型接着システムの開発”

研究課題

研究課題/領域番号 25861792
研究種目

若手研究(B)

研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

高橋 礼奈  東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助教 (40613609)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードハイドロキシアパタイト
研究概要

本研究の目的は、コラーゲン分解酵素阻害剤と象牙質再石灰化作用を併せ持つ、自己強化型接着システムの開発である。レジンー象牙質接合界面の劣化を引き起こす象牙質コラーゲンの加水分解を防ぐだけでなく、象牙質の再石灰化を促進させる微量元素に着目し象牙質接合界面に徐放することによって、従来弱点であった接合界面を積極的に再石灰化し強化することにより、長期安定性のある高い機械的強度を持つ象牙質レジン複合体となると考えられる。
まずは象牙質よりも無機質成分に富むエナメル質に対して、ハイドロキシアパタイト懸濁液とハイドロキシアパタイト混合物を塗布することとした。試薬には、(1)ナノハイドロキシアパタイト懸濁液(44.4 wt %)、(2)ハイドロキシアパタイトナノクリスタルズ(44.1 wt %、(3)第3リン酸カルシウム(39.3 wt %)を用いた。牛歯エナメル質研削面に対して、各試薬を塗布した後、走査型電子顕微鏡にて表層の観察を行なった。すべての試料において結晶体の生成が認められた。
試料の精製に時間を費やしてしまったことにより、研究の達成度にやや遅れが見られるが、今後、ハイドロキシアパタイト懸濁液とハイドロキシアパタイト混合物の配合を変え最適な配合量を検討する予定である。さらに、エナメル質に加えて、象牙質、う蝕影響象牙質に対してのハイドロキシアパタイト懸濁液とハイドロキシアパタイト混合物の反応を検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験試料であるナノハイドロキシアパタイト懸濁液、ハイドロキシアパタイトナノクリスタルズ、第3リン酸カルシウムの精製に時間を費やしてしまったことが研究遂行の面での遅れに繋がった。

今後の研究の推進方策

平成25年度に得られた結果を基にして、以下の研究を遂行する。
(1) ハイドロキシアパタイト懸濁液とハイドロキシアパタイト混合物の配合を変え最適な配合量を検討する。(2)象牙質、う蝕影響象牙質に対してのハイドロキシアパタイト懸濁液とハイドロキシアパタイト混合物の反応を検討する。(3)実際に試作接着システムを作製し、レジンー象牙質界面の機械的強度、長期安定性に影響を及ぼすかについて、引っ張り強さ、弾性率、硬度の測定、走査電子顕微鏡および透過電子顕微鏡を用いて、レジンー象牙質接合界面の検証を行う。

次年度の研究費の使用計画

実験試料であるナノハイドロキシアパタイト懸濁液、ハイドロキシアパタイトナノクリスタルズ、第3リン酸カルシウムを用いた。これらの精製に時間を費やしてしまったことが研究遂行の面での遅れに繋がり、次年度使用額が生じた。
電子顕微鏡、分析機器消耗品、電子顕微鏡、分析機器保守整備経費、実験用器具、試薬、接着材料購入費に使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Surface characterization of current composites after toothbrush abrasion.2013

    • 著者名/発表者名
      Rena Takahashi, Jian Jin, Toru Nikaido, Junji Tagami, Reinhard Hickel, Karl-Heinz Kunzelmann
    • 雑誌名

      Dental Materials Journal

      巻: 32 ページ: 75-82

    • DOI

      10.4012-dmj.2012-160

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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