ラット臼歯実験的根尖性歯周炎の病態に対する血管新生関連因子阻害剤投与の影響を、免疫組織化学、およびmRNA発現解析にて追究し、これらの因子の関与の実態を解明することを目的とした。 平成25年度からはラット臼歯を露髄、LPS貼付し、飼育中に血管新生関連因子阻害剤(NFκBデコイ核酸)を投与しながら根尖性歯周炎を惹起させ、血管新生関連因子であるVEGF、Bcl-2タンパクの局在を免疫組織化学的に検索、ならびに、 血管内皮細胞における各種血管新生関連因子mRNA発現動態の解析を行った。平成26年度からは前年度の検索を継続して実施するとともに、VEGF産生阻害を目的としてVEGF antibodyの腹腔内投与を飼育中に行ない、同様の検討を開始し、飼育条件の確立を行った。平成27年度からは前年度までの検索を継続して実施するとともに、NFκBデコイ核酸およびVEGF antibodyの飼育中二重投与を行い、平成26年度までに確立された条件により遺伝子発現解析および組織学的・免疫組織化学的検索を行った。
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