研究課題/領域番号 |
25861796
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
前薗 葉月 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (00613390)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 歯学 / バイオフィルム / アジスロマイシン / sub-MIC / ポルフィロモナス ジンジバリス |
研究概要 |
嫌気性インキュベーター内で独自に改良を加えたmodified Robbins device (MRD) を用い,MRD中に唾液処理を行ったハイドロキシアパタイト (HA) ディスクを填入し,HAディスク上にバイオフィルムを作製した。 すなわち,嫌気性インキュベーター内でペリスタポンプにて線毛の遺伝子型が異なるP. gingivalis 381 (I型) , HW24D1 (II型) , 6/26 (III型) ,W83 (IV型) の培養液を各々37℃,流速3.3ml/分で14日間灌流し,HAディスク上にバイオフィルムを作製した。 菌液の交換は2日毎に行い,作製されたバイオフィルムにsub-MICのAZMを添加し,さらに一週間灌流した。 その後,HAディスクを回収し,菌体よりタンパクを精製した。二次元電気泳動システムを用いてタンパクを分離後,AZM添加/非添加でタンパクの発現量について検討したところ,381株,HW24D1株およびW83株において,浮遊細菌とバイオフィルム遊離細胞の50および110kDa付近のタンパク発現量に差が認められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
既存のモデルを用いてバイオフィルムの作製を行い、sub-MICのAZMを作用させた上でバイオフィルム細菌を回収し、そこからRNAを抽出しマイクロアレイに供する予定であったが、sub-MICを作用させた段階でバイオフィルム細菌の減少を認めたためにRNAの抽出が難しく、実験の進行がやや遅れている状態である。
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今後の研究の推進方策 |
現在進行のやや遅れているマイクロアレイの実験系については、一度の実験に供する菌液の量を調節するなどして現在実験の遅れているRNA抽出について工夫し、元の実験計画に近い形で実験を遂行するよう努力する。 また、平成26年度の研究計画である、変異株および相補株の作製および変異株を用いた表現型の確認やAZMの抗バイオフィルム作用に関与するタンパクの同定についても前項に挙げたマイクロアレイと研究を並行して行い、当初予定していた研究が全て遂行できるようにする。
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次年度の研究費の使用計画 |
実験にやや遅れが生じているため、その遅れを反映した次年度使用額が生じた。 本年は当初の計画通りの平成26年度分の研究計画にそった研究および前年度に遅れが生じている研究分も含めた研究を行う。
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