過酸化水素光分解殺菌法では、水酸化ラジカルの発癌リスク、薬液として使用予定の市販オキシドールに添加されている安定化剤の変性による変異原性や発癌性誘発のリスクが懸念されていた。そこで本殺菌法の生体局所為害性とオキシドール添加剤を中心に検討を行い、①局所粘膜組織に対して為害性を示さないこと、②市販オキシドールはレーザ光照射で安定化剤が変性し変異原性等の毒性が懸念されること、③安定化剤無添加の過酸化水素水でも安定性が担保できること、が明らかになった。歯周病治療のような短時間処理では変異原性の懸念は払拭されたことから、発癌に関わる試験を実施せずに本技術の安全性を検証することができたと判断している。
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