咀嚼機能の低下は、摂取する食品選択の制限、嗜好の変化を惹起し、栄養の質や量を低下させ、低栄養危険を増加させると考えられる。本研究では、グミゼリーを用い客観的に評価された咀嚼能力と栄養状態・食物摂取状況との関連を疫学的手法を用いて解析することを目的とした。対象は、岩手県大迫町在住のADLの自立した一般地域住民を対象とした。グミゼリーを用いた咀嚼機能評価はそれぞれ3回試験を施行し、平均値を算出し、各個人の値とし解析を行った。結果、咬合支持域の減少とともに咀嚼能率は低下していることが確認され、また咀嚼能率の低い群では、食品摂取状況へ影響を及ぼしていることが示唆された。
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