研究課題
若手研究(B)
徳島大学歯学部歯学科3年次学生にアンケート調査を行い、顎口腔機能に自覚的他覚的に異常を認めず、個性正常咬合を有する成人9名(男性7名、女性2名)を被験者とした。携帯型筋電計、携帯型心電計および手首装着型の電子日記を用いて連続する24時間(正午から翌日の正午まで)の咬筋活動、心電図および日常行動の記録を行った。本研究で使用した機器を用いることで日常生活を妨げることなく生体情報および行動記録の記録が可能であった。電子日記による行動記録から機能運動(食事と会話)を測定区間から除外した区間を解析対象とした。睡眠時と覚醒時の咬筋活動を同一の評価方法を用いて評価し、発現頻度,最大筋活動量および持続時間について比較した結果、健常者の覚醒時ブラキシズムの発現頻度は睡眠時に比較して有意に高いが最大筋活動量および持続時間は有意差がないという特徴を明らかにすることができた。上記研究成果の一部成果を関連学会(国際学会2題、国内学会2題)で報告した。ストレスと覚醒時あるいは睡眠時の咬筋活動の関連については、心電図の解析が完了していないためR-R間隔と咬筋活動との関連について検討できておらず、現在解析途中である。また、本年度は健常者のみを被験者としたためブラキシズムの既往ある被験者とない被験者の比較は行えていない。
2: おおむね順調に進展している
携帯型筋電計,携帯型心電計および腕時計型電子日記を用いて終日の咬筋活動,心電図および行動記録を日常生活を妨げることなく記録可能でることが確認できた。心電図の解析が未完了のためストレスとの関連については現在解析中であるが、覚醒時と睡眠時の咬筋活動を同一評価基準で評価する方法(自作ソフトウエアの開発など)を確立でき、本研究は、順調に進展している。
健常者だけでなくブラキシズムの既往のある被験者や顎機能障害を有する被験者の測定・解析を行い、心電図と咬筋活動の関連について解析を行うことで,覚醒時ブラキシズムの診断法の開発を目指す。
平成25年3月納品となり支払いが完了していないため、次年度使用額が生じた。平成26年4月に支払い完了予定である。
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