研究課題/領域番号 |
25861875
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
川口 智弘 福岡歯科大学, 歯学部, 助教 (50631701)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 義歯床用レジン / 曲げ強さ / デンドリマー / 国際情報交換(フィンランド、トゥルク) / 曲げ弾性係数 |
研究概要 |
本実験は、ISO20795-1に基づいた義歯床用レジンの試料を作製し、曲げ試験を行い評価することである。またフィンランドのトゥルク大学と共同研究を行うため、トゥルク大学での研究打ち合わせおよび研究活動を2013年8月に行った。研究計画として平成25年度では初めにデンドリマーの合成開発を中心に行い、合成したデンドリマー濃度の最適化を目指した。(1)デンドリマーの合成:メタクリロイルオキシ基を末端とするデンドリマーの合成では官能基数が12および24個のデンドリマーが獲得できた。(2)試料作製:ISO20795-1に基づき常温重合型床用レジンの試料の作製。(3)予備試験:3点曲げ試験(n=10):曲げ強さ(MPa)、曲げ弾性係数(GPa)。(4)予備実験の結果:予備実験では、既成の常温重合レジンのモノマー液にデンドリマーを配合した試料を作製した。予備試験の結果では、デンドリマーを配合すると曲げ強さは低下する傾向であった。(5)補綴学知見の精査:臨床および基礎研究に携わる研究者との意見交換を行い、適宜情報を収集した。歯科材料学的および歯科補綴学的助言およびディスカッションについては、福岡歯科大学教授 髙橋 裕、トゥルク大学歯学部長Pekka Vallittu教授およびTurkuClinical BiomaterialsCentre(TCBC)研究所長Lippo Lassila、鶴見大学有床義歯補綴学講座の協力を得るため研究打ち合わせを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在12および24個の官能基を持つデンドリマーを獲得できたこと。さらにそのデンドリマーを用いた予備実験が行うことが出来た。予備実験より既製の常温重合レジンにデンドリマーを配合することは有用でないことが明らかになったが、現在従来型の架橋材であるEGDMAとデンドリマーの比較を行うための予備実験を行っている。またトゥルク大学での研究打ち合わせおよび研究活動を2013年8月に行うことが出来たことである。
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今後の研究の推進方策 |
48個の官能基をもつデンドリマーについてはトゥルク大学と打ち合わせを行い、合成できるか検討していく。現在獲得できた12および24個の官能基を持つデンドリマーを用いて従来型のEGDMAと比較をしていく予定である。3点曲げ試験(n=10):曲げ強さ(MPa)、曲げ弾性係数(GPa)を比較し、実験の結果:各種デンドリマーおよび従来型常温重合型床用レジン(パラプレスバリオ)と比較する。結果より新知見が得られた場合、論文投稿および研究発表等を適宜行う。補綴学知見の精査:臨床および基礎研究に携わる研究者との意見交換を行い、適宜情報を収集する。学会発表:93rd General Session & Exhibition of the IADR(USA、ボストン)、SSPD 42nd annual meeting 2014 (スウェーデン、マルメ)、平成26年度日本接着歯学会学術大会、日本歯科理工学会平成26年度春期学術講演会で研究報告を行う。歯科材料学的および歯科補綴学的助言およびディスカッションについては、福岡歯科大学教授 髙橋 裕、トゥルク大学歯学部長Pekka Vallittu教授およびTurku Clinical Biomaterials Centre(TCBC)研究所長Lippo Lassila、鶴見大学有床義歯補綴学講座の協力を得るため研究打ち合わせを行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
本研究は、現有の測定機器を使用するので、主として①デンドリマー合成開発費用をふくむ実験材料費、②研究結果の検討および成果発表の旅費を経費として計上した。 48個の官能基をもつデンドリマーについてはトゥルク大学と打ち合わせを行い、合成できるか検討していく。現在獲得できた12および24個の官能基を持つデンドリマーを用いて従来型のEGDMAと比較をしていく予定である。3点曲げ試験(n=10):曲げ強さ(MPa)、曲げ弾性係数(GPa)を比較し、実験の結果:各種デンドリマーおよび従来型常温重合型床用レジン(パラプレスバリオ)と比較する。結果より新知見が得られた場合、論文投稿および研究発表等を適宜行う。学会発表:93rd General Session & Exhibition of the IADR(USA、ボストン)、SSPD 42nd annual meeting 2014 (スウェーデン、マルメ)、平成26年度日本接着歯学会学術大会で研究報告を行う。ディスカッションについては、トゥルク大学歯学部長Pekka Vallittu教授およびTurku Clinical Biomaterials Centre(TCBC)研究所長Lippo Lassilaの協力を得るため研究打ち合わせを行う。
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